事故処理中 事故を起こした軽乗用車で「アクセルとブレーキ踏み間違い」1人死亡

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埼玉・事故処理中
事故車が急発進 1人死亡、警官軽傷

7日午後0時20分ごろ、さいたま市西区宮前町の市道で起きた車同士の接触事故の処理中、事故を起こした軽乗用車が急発進して2人をはね、同区内野本郷、自営業、神田幸三さん(65)が死亡、埼玉県警の男性巡査が軽傷を負った。

 県警は軽乗用車を運転していた同区内野本郷、無職、渡辺静容疑者(81)を自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で現行犯逮捕し、容疑を同致死傷に切り替えて調べている。渡辺容疑者は「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話しているという。

 県警によると、正午ごろに神田さんのワゴン車と渡辺容疑者の車が接触事故を起こし、男性巡査が臨場。渡辺容疑者が車を移動させようとしていた。【遠藤大志】

毎日新聞2017年2月7日 20時47分(最終更新 2月7日 20時47分)https://mainichi.jp/articles/20170208/k00/00m/040/137000c

81歳運転の車、事故処理中に急発進 相手はねられ死亡

物損事故の処理中に軽乗用車を後方に急発進させ、2人をはねたとして、埼玉県警は7日、さいたま市西区内野本郷の無職渡辺静容疑者(81)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕し、発表した。1人は死亡したため、容疑を過失運転致死に切り替えて調べている。渡辺容疑者は「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話しているという。

 県警によると、同区宮前町の市道で7日午後0時5分ごろ、渡辺容疑者の軽乗用車と、同区内野本郷の自営業神田幸三さん(65)運転のワゴン車が接触する事故が発生。渡辺容疑者の軽乗用車が交差点内に止まっていたため、現場にかけつけた大宮西署の男性巡査(36)が「下がりますか」と移動を促したところ、渡辺容疑者が車を急に後退させ、後方にいた神田さんと巡査をはねたという。

神田さんは病院に運ばれたが、まもなく死亡。巡査も肩に軽傷を負った。

朝日新聞2017年2月7日20時31分https://www.asahi.com/articles/ASK275S36K27UTNB016.html


2017年12月21日(木)追記 埼玉新聞

ブレーキ間違え、警官らはねられ死傷 82歳に有罪 家族が運転やめるよう注意…「大丈夫」と運転/地裁

 さいたま市西区で2月、事故処理中の警察官と男性がはねられて死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた、同区の無職渡辺静被告(82)の判決公判が21日、さいたま地裁で開かれ、石川慧子裁判官は「ブレーキとアクセルを踏み間違えたのは被告の一方的過失」として、禁錮2年6月、執行猶予3年(求刑・禁錮2年6月)を言い渡した。高齢ドライバーによる事故が問題となる中、渡辺被告は公判で、家族に運転をやめるように指摘されながら「自分では大丈夫だと思っていた」と運転を続けていたことを明かした。

 渡辺被告は1968年に自動車運転免許を取得。これまで大きな事故を起こしたことはなく、ペダルの踏み間違えもなかったという。被告人質問では、事故の原因について「ブレーキを踏んでいるつもりだったが、もう一回強くアクセルを踏み込んでしまった。多少動揺していた」と説明。年齢から来る判断能力の低下については「多少衰えているかもしれない」と話した。

 家族から「年だからそろそろ運転をやめた方がいい」と注意され、「慢心はなかったが、自分では大丈夫だと思っていた」と答えた。今後については、「運転するつもりはない」と取り消された運転免許の再取得を否定。被害者に対しては「本当に申し訳ない」と謝罪の言葉を述べた。

 判決によると、渡辺被告は2月7日午後0時20分ごろ、さいたま市西区の市道で、事故処理のために普通乗用車を後退させる際、ブレーキとアクセルを踏み間違えて2人に衝突。男性巡査に約14日間のけがを負わせ、同区の自営業神田幸三さん=当時(65)=を重症胸部外傷による出血性ショックで死亡させた。
2017年12月21日(木)埼玉新聞