目次

事故状況

聖菜は、友達にチケットを譲ってもらい、楽しみにしていたRADWIMPSのライブに行く為、浦和駅に向かう途中でした。


加害者(80)は、浦和駅徒歩7分の自宅から70歳の妻を駅に送る途中、事故をおこしました。道路を横断し道路左側を歩く聖菜にむかってハンドルを切り、アクセルを踏み続け、渋滞で停車している車にかすって、、道路脇の駐車場に突っ込みました。駐車場の鉄パイプと車にはさまれ、押し潰された聖菜は、亡くなりました。

加害者は、事故後、車から降りず救命処置もとりませんでした。

聖菜のリュックに入っていたタブレットは、聖菜の体を介して押されていたにもかかわらず、パイプの形にひしゃげていました。

16歳の誕生日を迎える2日前の事故でした。

場所浦和駅近く 東通り
サイクルポート浦和東髙砂前
緯度経度(35.8571883, 139.6589065)
日付2015年12月23日
時間午後2時35分ごろ
概要加害者:河内 節二(事故当時80)が乗用車で渋滞待ちをしていた車に追突、さらに車道脇を歩いていた聖菜さんに衝突し、胸部大動脈破裂で死亡させたとしている。
原因自動車を運転していた加害者がブレーキとアクセルを踏み間違えたこと
死亡稲垣 聖菜(15)
容疑自動車運転処罰法違反(過失致死)罪

事故後の経緯

2016年8月9日(火)初公判(さいたま地方裁判所)
2016年9月15日(木)15時〜第二回公判(さいたま地方裁判所)
2016年10月4日(火)14時10分〜第三回公判(さいたま地方裁判所)
2016年11月16日(水) 10時〜第四回公判(さいたま地方裁判所)
意見陳述
2016年12月16日(金)14時10分〜禁錮1年6ヶ月の実刑判決
2019年2月加害者死去
2019年8月6日(火) 13時30分民事提訴 当事者尋問
(さいたま地方裁判所)

高齢運転者の起こす事故は、あまりにも想定外で残酷な結果になる

撃者の方の話を伺い、また、ひしゃげたタブレットを見て、高齢運転者の起こす事故が、周囲の人には予測不能であり、至近距離からアクセルを踏み、ハンドル操作や方向もめちゃくちゃなため、あまりにも残酷な結果になることを知りました。

認知能力や判断能力の低下は、飲酒した時と同じ状態です。実際、事故の状況も飲酒運転でもしていなければ起きないような状況と速度で、ハンドル操作を誤り車道から逸れ、ブレーキとアクセルを踏み違えています。

年々増え続ける高齢運転者による事故

平成25年中の75歳以上の高齢運転者による事故件数は、34,757件 と平成15年に比べ約1.6倍に増加しており、交通事故全体に占める割合も5.8%と約2.4倍に増加しています。又、同年中の死亡事故のうち、75歳以上の高齢運転者の占める割合は、11.9%と 平成15年に比べ約2.1倍に増加しており、今後、高齢化の進展に伴い、高齢者の交通事故の増加が懸念されています。又、年齢層別免許保有者10万人当たり死亡事故件数をみると、75歳以上の高齢者運転は10,8件 と75歳未満の者と比べ約2.5倍となっています。(道路交通法改定試案より)

道路交通改正法で可決された内容は、

更新する際、記憶力や判断力などの簡単な検査で「認知症の恐れがある」と判定された人の医師の診断を義務づけされる。

にとどまっています。

ペダルの踏み違いによる事故は、年間6千件を上回り、死亡事故を起こした運転手のおよそ7割は、65歳以上です。

認知症の検査だけにとどまらず、

  • 更新期間の見直し
  • シミュレーション検査による運動能力と認知能力の検査の厳格化
  • 個々の能力診断の結果と運転の必要性に応じ、高齢運転者の進入禁止地域や高齢者マークの義務化、取り締まりの強化

が必要だと思います。

高い安全評価の車種なのに停車しなかった

加害者の車は、日産のノートで高い安全評価を得ている車です。人や車を感知し警告し停止する安全装置が装備されていたにもかかわらず、なぜ、停車しなかったのか、現在、再捜査中です。

高齢者免許制度に関わる署名キャンペーンを拡散お願いいたします

事故後、途絶えることのない周囲の愛

事故現場には、友達から沢山の花束や聖菜の大好きなお菓子や ジュース、誕生日プレゼントが、手向けられていました。お通夜、葬儀でも1000人近くの友達が長い列を作りお別れにきてくれました。49 日 迄置かれていた献花台には、花が絶えませんでした。100日を過ぎ た、今もお墓に行くとまだ煙っているお線香が、いつもあります。

聖菜の友達が、changeというサイトで高齢者の免許制度についてキャンペーンを立ち上げてくれていました。耐え難い悲しみと苦しみ、何もしてあげれない無力感。事故の状況・記録を見聞きし過ごす中、2ヶ月経ってこのキャンペーンを知りました。より、多くの賛同が得られるようメディアで取り上げて下さい。

高齢者の運転能力や事故(今年、3月3日にも高崎で高齢者が、班登校中の小学生に突っ込み6歳の子が亡くなってます。)高齢者の運転免許制度や後期高齢者講習の実態、命の大切さについて、事故の裁判の行方、(交通事故での危険運転致死が、できてから危険運転致死に該当されないと執行猶予によって、刑務所で過ごすことがない。) 福岡の高齢者のよるひき逃げ事故でも過失運転の判決がでている。
車の安全装置について、18歳からの選挙権を得て、自分たちの未来のためにどの政治家がどんな働きをしてくれるのか。等、各方面でご検討下さい。

母:稲垣智恵美